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藤井 実; 松山 泰男*
電子情報通信学会論文誌,D-2, J79-D-2(5), p.775 - 784, 1996/05
両眼ステレオ視は、受動的な方法によって、色と距離の2つの情報を同時に得ることができるため、将来の移動ロボットの共通な眼として期待されている。しかし、実際には左右画像間での対応点探索という困難な問題を解決する必要があり、移動ロボットの障害物検知において重要である「左右画像上で対応点の順序が入れ替わる順序逆転問題」については、これまで比較的研究が進展していない。本論文では、従来手法の中で大局的な対応付けを可能にする動的計画法を適用した場合に生ずる「対応点の順序は入れ替わらない」という仮定を保持しつつ、対応点の順序が入れ替わる問題を解くために、対応点探索に4つの状態を設け、動的計画法による探索を2段に分けて行う方法を提案する。さらに、対応点の順序が入れ替わる問題にこの方法を適用し、本方法の有効性を示している。